RESULTS & TOPICS

実績紹介
大和市 N&A様
ご契約内容:工場物件をリノベーションしてモダンな店舗に
輸入車の販売代理店を営んでいるA様。
長年、店舗を賃貸で借りて営業してきました。
前回の契約更新の際、これまで支払ってきた賃料の総額と継続してきた実績、そして、この先しばらく営業を続けることを考え、自社物件も視野に入れて相談にのっていました。

例えば賃料を40万円、契約期間を10年と仮定すると、40万円×120ヶ月=4,800万円となります。

この先も営業を続けることを考えると、購入した場合、返済が進むほど自分の資産になる。
万一の場合は、貸して家賃収入にもなるし、売却して老後資金に充当できる。

当社のシミュレーションと査定額を算出し、オーナーに打診したところ「売っても良い」と前向きでした。

そんな経緯があったものの、結果的に「もう少し時間をかけて熟慮したい。」とそれから数年が経ち、契約更新の時期がやってきました。

ようやく気持ちも固まったため、購入に向けて話しを進めてほしいとのご意向でした。
再度オーナーに話しを持ちかけてみたところ、前回の1.5倍の価格を条件にあげてきました。
他の不動産会社にどうやら安すぎると言われたそうです。

当社の査定とあまりにも実情とかけ離れた希望額で、これまでの長いこと家賃を支払ってきた事情は汲もうとしないオーナーの姿勢、さらには「高値でも売れると言われた」「嫌なら出て行ってくれてもいい」とまで言う始末。

実はこの物件、いろいろと問題が山積みなのです。

・検査済証がないだけでなく、確認申請も行っていない
・容積率オーバーの違法建築物である
・借入の際に評価基準となる建物耐用年数はオーバー
・よって銀行の借入れは難しい
・適合要件に戻すには、コストがかかりすぎて現実的ではない

A様の選択肢は、
➀現状のまま借り続ける
②オーナーの言い値で購入する
③他の物件を探す
の3つとなりました。

もちろん、検討しやすいように比較シミュレーションを作成して決断いただくことになりました。

しばらくは”1階路面店””店舗ビル”で探していたのですが、なかなか見つからなかったこともあり、頭の切り替えが必要でした。どうしても「店舗」という先入観念で固執してしまいがちです。A様の場合、定期借家契約のため解約のタイミングも重要だからです。(※原則、中途解約不可)

そこで、気になった物件が工業地域の売工場でした。

✓高速インターからのアクセスも悪くない
✓鉄骨造なのでリノベーションしやすい
✓用途変更等もクリア可能
✓視認性も良好で宣伝効果が期待できる

ということで話しを進めることになりました。

築40年の建物で、図面なし、検査済証はなし、未登記の増築あり、越境物あり、水道管は公共管ではないなど、クリアすべき問題が沢山ありました。問題点を出来る限り健全な状態にもっていくことが不動産の価値、流動性の向上につながります。役所のヒアリングを重ね、近隣所有者にもご協力いただき円満に進みました。

リノベーションは予算との問題で、お金をかけるところと省くところの選択を重ね、ようやく自社物件完成。

聞きかじりの浅い知識ですが、A様にとって物事を新しくスタートするには打ってつけの年。ますますのご健勝とご盛業を願うばかりです。よく不動産は”運”と”タイミング”と言いますが、不動産で良縁がある人は私の統計上、ある共通点がございます。それが何かは、、、またの機会にご紹介しようと思います。

ここまでお読み下さりありがとうございます。