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実績紹介
世田谷区 法人K様
ご契約内容:区分建物/収益物件購入とバリューアップ
世田谷区の駅徒歩1分の貸店舗(オーナーチェンジ)が売りに出ていた。立地は申し分なし、賃貸契約中の業種はスナック、利回りは8%強と相場に比べて若干高く、もともと二区画だったところを一区画で貸しているため、ニーズやリスク分散で分割して貸し出すことも可能。その上、重飲食も可能なため、幅広いニーズに対応できるのが魅力的だった。

・当社の査定と売出価格がほぼ合致した。
・最近の価格高騰の影響により、当社の土俵に乗る物件自体が本当に少なくなってしまった。
・いろいろな角度からみて、ようやく検討に値する物件は、残念ながら5%にも満たない。

ただし、「スナック」という業種につき、ある程度のリスクがとれる経験豊富な法人のK様に紹介させていただいた。

優先順位は、なるべく資金を使わず稼働させること。まずはニーズとしては「居抜き」「スケルトン」「分割して二区画」が想定される。実際の反響は「居抜き」が多かったものの面積や意匠のイメージがなかなか合致しないようだ。そうこうしているうちに、「このままの状態でいい」という希望者が現れた。

たが、話しを詰めていくうちに新たに致命的な問題が見つかった。近年、駅前に図書館ができたという理由で出店が不可能なことが判明した。図書館や学校から一定の距離は風営法の許可が下りないそうだ。結局、出店という目的が達成できず、申込みもキャンセルとなった。

そうなると、選択肢としてはスケルトン回復して飲食店舗として募集するしかないのか、、、と頭を悩ませた。

この物件のネックは「風営法」だった。

風営法でひっかかるケースは初めてだったため、管轄の保健所や警察にヒアリングを重ねた結果、図書館が出来る前に営業していたものに関しては問題がないことが分かった。要するに「既得権」というやつである。突破口が見えてきた。
前テナントに連絡してみると「ちょうど会社をたたもうと思っていたのでM&Aに応じてもいい」と前向きだった。前テナントにしてみれば、原状回復の費用負担もなくなる上に、会社の譲渡費用もプラスして期待ができる良い話でもある。

そして、申込みをキャンセルした会社に話しを提案したところ。「是非検討したい」という回答だった。それもそのはず、既得権という利権は大きいのだ。これ活かせば、周囲に新規出店はできないためライバルが減るため独占的に集客できるのだ。

ようやく合意に至り、事業承継については司法書士にバトンタッチし、無事に契約締結。

買主は返済の負担も影響なく収益改善となり、前借主は原状回復の義務も免れ保証金も返還され、プラスして会社譲渡費用と良い話であったとともに、新借主も造作費用や諸費用が圧縮でき、ライバル店に悩まずに済むという、皆にとって満場一致の結果となった。

前借主の契約時は家賃相場も低かったこともあり、これを機に適正賃料に是正した。
また、購入時の不備分を交渉し、価格交渉して購入できたため、更にパフォーマンスが大きく改善・向上できた。
上記の指標の詳しい説明は割愛させていただくが、都内でこれ以上のパフォーマンスを出せるものは恐らくないだろう。

投下した自己資金は約520万円。それに対し剰余金の年間平均額は370万円と年利換算で70%強とあり得ない結果をたたきだしている。当初のクライアントの目的は「中期保有」で検討していた法人K様ですが、ここを手放すのはもったいない話のため、出来る限り保有し続けるでしょう。

計画道路に若干かかっているし、築年数も建て替えが今後検討されるでしょう。そうなってもプラスに転じられるよう事前計画もしてあり、対策を講じているため、どちらに至っても慌てることなく対応できるのも心強いようです。